娯楽三昧

迷宮式娯楽三昧・全年齢版

5分で消費されるのが辛いの意味を勘違いしている人間が多すぎる件について

最近ジャンプ、とりわけキン肉マン界隈を騒がせているのがネットでの漫画感想の在り方を揺るがすゆでたまご(嶋田)先生の発言です。


スクショが撮影されてSNSに流れるのが悲しい、それがしかも盛り上がるラストのページだったので、そこに憤るのは当然です。(そもそもスクショは違法で、漫画アプリでは禁止してるところもあるくらいです)

ただ、それでもスクショがされる、してしまう(俺も!)のは、ひとえに便利だったわけで、二次創作のようにグレーとして大きな罰則があったわけではなかったのですが、それがキン肉マンに関しては明言されてしまいました。
それだけなら問題なかった(当然の権利です)のですが、今回はそこに集英社が足並みの揃ってない雑なのっかりをして「そもそもどこまで感想で本編に触れるのは許容されるのか?」とジャンプ漫画全体に議論が波及されてさあ大変……。

といったところですが、
とりあえずこの記事での主題はそこではありません

こちらです。




この5分で消費を5分で読了の意味と勘違いしている人が見受けられ、マジで驚愕したという話。
しかもキン肉マン騒動をブログで総括的に纏めてる記事ですらその有様(まあ誰が書いてるか見たらお察しでしたが……)……。

というわけで、そもそも「クリエイターが消費って言葉を使ってるときの意味」って、マジで読了時間とは別のはずですよ……。

今回に関してはかなり確定的なのですが、ゆでたまご先生のお気に入り欄を見れば「5分で消費を読み終わると勘違いしてる人がいる」旨のツイートをLikeしているくらいです。

っていうか、発端になってるゆでたまご先生のツイートと地続きで考えれば、5分で消費が5分で読了になるわけがないんですよ……。(だいたい漫画読むのにそんな時間かかるわけないなんてベテラン作家が理解してないわけある……? ジャンプ読んでなきゃ翌日の話題についていけないことを知っている世代だぜ……? 1話5分以上かけてたら雑誌一冊にどんだけ時間かかるんだ)

漫画も小説も読まれるものなので、本来の機能を果たすことを指して「消費」とネガティブに苦言を呈しません。基本的に。*1


消費とは、要するに作品が本来の機能を果たさず、茶化され、一過性の話題として使用される現象でしょう。
PVネタを面白がってネタにされた結果肝心のゲームが軽んじられれば「消費」だし、
エロ同人は買うけど原作はノータッチならキャラと版権の消費だし、
Twitterの結末スクショだけ見て「ふーん良いじゃん」するのもまあ消費だし、
「5分で消費されたくない」の発言だけ見て「じゃあ5分で読み終わらないものにしたらw」と揚げ足取りするのも消費ですよ。


消費の最悪なことは、このツイートへの揚げ足とりに見受けられるように、その発言がでてきた文脈、文意が伝わらず、このような素っ頓狂な発言がでてきてしまうからです。

同じことが作品でおきたら、そりゃあ生産者はキレますよ。意図が伝わらねえと。「おまえの中ではそうなんだろうな」ってそういう意味じゃねえよ、と。*2それは作品を受容する読者の自由な選択の結果ではなく(読者じゃない)、さらに読者の楽しみを奪うことにすらなりかねないわけです。
作品を蔑ろにされ、本来想定した読者層の不利益すらあり得る。怒ること自体は当然です。

ジャンプ編集のバックファイアを完全に無視して、上記の2ツイートを同様の問題として解釈すると、ゆでたまご先生の意図は一貫してこうです。
「ちゃんと作品を読んでください」
「なので、重大なシーンのスクショをして他の読者の体験を毀損しないでください」

ここに「ゆではWeb読者を軽んじているのか!お情けなのか!」とか、まあヒステリーも大概にせえよといった感じですね。


以上、消費と読了を一緒くたにしてSNSで刹那的に反応しているだけの読者未満の人間に苦言を呈されているのであって、話題の文脈を読まずに冷笑的に揚げ足とりするインターネット反論仕草はそもそも作品に拘りある人からしたらクソだよねって話でした。

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っていうか普通にゆでの「Web読者軽んじ説」とか色々と「そんなこといってる?」って感じの解釈とか色々見るとあれなんですよね。

Twitterなどのオタクインターネットの常識でインターネットネイティブじゃない人の行動を解釈しすぎなんでしょうね。

リプライがあって、例えそれに同意しなくても、相手が好意を前提にしてたら「ありがとうございます」と礼儀として反応したり、ふぁぼだってするでしょう。
そもそもゆでのふぁぼ欄を見たら「いわんとしてることはわかるけど、これで日曜日の盛り上がりが今後も続くと思ってるのだろうか?」という問題提起にすらふぁぼしてるので、ふぁば=自分に肯定的な意見のみ集めているわけではないんですよね。(この記事でも引用してるけど)
そういった真摯に対応するムーブすら曲解と不安の種になるんだから、インターネットに汚染されすぎてると性悪説で動きすぎるからさらに悪化してるよなー、という感じ。

まあジャンプ編集があまりにお粗末なムーブ噛ましてなければもっとマシだったと思うけどな!!!!!!!!!

本当よりよい着地点にたどり着いてくれればいいなと思うことしきりです。二次創作のようなグレーゾーンになっていた問題に手をどこまでいれるのか、黙認ベースになるのか、ガイドラインが引かれるのか。
当然の権利を行使した結果がパッシングと勘違い大喜利の嵐にならないことを切に祈りますね。

*1:そういうことをしたり、読むのに労力をかけて読者を試すような作家にはそもそも近づいてはいけません

*2:少女ファイトの有名な1コマ。あちらの作品で作者が定期的に「そういうシーンじゃない」旨をツイートされてます。