娯楽三昧

迷宮式娯楽三昧・全年齢版

自己啓発家はすべて人でなしである

企業の目的は顧客の創造である。
                ピーター・ドラッガー

そして自己啓発家はすべて人でなしである。例外はない。

みなさんマナー講師はお好きですか? 俺は大嫌いです。
マナー講師と自己啓発家、特別に憎い存在ですね。雑誌やらYouTubeで活動してる彼らの発言を見れば見るほど「人でなし」という印象が強くなるわけですが、その根幹にあるのはドラッガーのこの名言でしょう。

顧客の創造。ドラッガーの提唱するビジネスの基盤であり、マーケティングには本当に大事なことです。例えば「女性はみんな胸を大きくみせたいはず」と思い込みで豊胸系のブラばかり出してもレッドオーシャンになりますが、そこで「胸を小さく見せたい女性だっているはず」と新たな顧客を創造すれば新しい需要と商品の開発ができる、それと同じわけです。

が、これを自己啓発家やマナー講師など思考系ビジネスの人間がやると最悪です。最悪オブ最悪、武器商人の方がまだ倫理観があります。自己啓発家には倫理観はありません。善行だとすら思ってる手合いはいるでしょう。即刻法律で罰則をつけるべきですね。
何故かといえば、自己啓発やマナー講師は人を死に追いやるルールを作る人間だからです。

一例をあげます。




このコロナウィルスの自粛によりテレワークが活発になりました。そこでこんな記事がでました。
precious.jp
マナー講師の登場です。


「勝手にマナーを作ってんじゃねえ!!!!!」


マナーやルールというのは不特定多数の人間が不利益を起こさないために当人達の集合知で作られるのが健全ですが、マナー講師や自己啓発家というのは「個人のルール」を「全体のルール」として社会に説明します。
その結果生まれたのが「定時に帰るな」だとか「履歴書は手書きで」だとか「女はヒールを履け」です。
誰が作ったかわからないけど社会的にそうなっているから非合理的なのは判ってるけど受け入れざるを得ず、出所のわからないマナーを元に無自覚に他人を殴ってしまう。

そういった誰も得をしない、ありもしない存在を作り出しては他人に「必要ですよ」と売りつけ、社会全体が窮屈になるだけのマナーを作って銭を稼ぐ虚業が彼らの正体なわけですね。
「顧客の創造」の原則に則って、問題じゃないことを問題であるかのように扱うことで顧客を作り出す。ビジネスと情報商材合体するとこれだけ邪悪に善行を押し付けることが出来るわけです。最悪。


マナー講師とリ○ルー○みたいなマッチポンプで金を稼ぐ虚業家はわかりやすくクソなのですが、一般人は信じ込みやすくてさらに邪悪なのは自己啓発家です。
自己啓発家は人でなしです。もっと有り体にいってしまえば、
自己啓発家は人殺しです。
大概においてそうです。


正確にいえば殺人幇助の言葉を振りまくのが自己啓発家といっても過言ではないでしょう。


自分の場合でいうなら、精神的にも仕事にも追い詰められていたとき、閉塞感からの脱出を求めて自己啓発家の書籍を手にとったとき、最終的に自分の中にあったのは「死にたい」「俺の人生は間違いだった」「俺は出来損ないなのだ」という自己否定の言葉だけでした。

自己啓発本を読んで「よしがんばろう!」「俺も一流になるぞ!」「いやー良いこと書いてあるな!」と受け取れるタイプのメイン読者には無害でも、本当に困窮して勉強したい人間が手に取ったら最後、生存バイアスと金銭的成功という偽りの自信で武装した人間のお説教と否定とパワハラもかくやといった言葉が洪水のように押し寄せてくるのです。そしてただの経験談を1500円――深夜バイト一時間ぶん以上!――で読まされた人間が考えることなんて「怒り」か「死」の二択ですよ。

自己啓発家お得意の言葉が「幸せはお金じゃない」ですが、かといって「お金がないから幸せになれない」って人に実際に一千万与えて「どうです?幸せになれましたか?」って言った自己啓発家を自分は知りません。そんなもんです。いくら理屈が通っているようなことを言っていても、自分の言葉の反証を真摯に検証してテーマの補強だなんてことはしません。「絶対」だと思っているか「騙そう」としているかなので。精々、「でも私の方が反論している人間よりも儲かっている」とポジショントークで終わりです。

自分がメルマガを購読しており、商材は好きだが自己啓発理論はすべて大嫌いなMBという人がいるんですが、ビジネスマン、自己啓発家のホリエモンを擁護する際に「Twitterではホリエモンに反論する人はおり、その話題単位で正しい人はいるが、彼らの中にホリエモンより優れた人間はいない」旨を語ったことがあります。

関係ないんですね、そんな話。

相手がどんな偉人だろうが馬鹿なことを言えばその言葉は馬鹿です。人殺しが「人殺しは悪いことだよ」といってもその言葉の正しさは覆らないわけです。主張と人は別で切り分けなければいけないのですが、こういった自己啓発をおこなう実業家はあの手この手で自分を大きな存在に見せようとし、そして不遇な境遇にいる人間を「個人の努力を怠っているもの」と定義し、「だから今のままではダメなので、この情報でがんばってください(失敗したらそれは努力不足です)」と言うのです。

そして自己啓発家の最も邪悪な部分は、「社会的な社会的包摂性」と「個人の努力」を区別しないところです。
yomitai.jp
パッと引っ張り出しやすい例だとこれ。



たとえばお金がないから結婚を決断できない、という相談者に対してでた言葉が「お金と幸せはイコールではない」です。
出た! 自己啓発お決まりのクソワード!!!



世の中、お金はパワーです。金があれば子供に良い教育も与えられるし、不自由をさせません。結婚相手にもそうです。勉強の成果は家の収入に比例するなんて有名な話だし、金がなければ喧嘩もするしDVだって起こりやすくなるし家庭は荒れるんだよ(経験談)。
金銭的に困らせることになるのは相手や将来のことを見据えての責任感や社会制度への不安からくるものです。少子化の中で金銭面が理由で結婚不安があるのは社会のせいです。

が、自己啓発家なのでやはりその問題を個人の問題にすげかえて「今のままじゃダメだ」と不安に駆り立てるのです。うーん。
もちろん個人が社会を変えるのは不可能なのでそのうえでどう行動するかは必要ですが、自己啓発家の知恵っていうのはマジで役に立たなくて、世の中にはADHDむけなら「全部同じ靴下にしたら余裕ができた」とか実用的なライフハックがあるんですが、自己啓発だとふわふわとして地に足つかず「それでどうしたらいいんだよ!!」と不安にさせるだけなわけです。

「失敗を恐れるな! とにかく行動!」「学校とかいかずにやりたいことをすぐ始めたら?」とかね。世の中の二十代の平均貯蓄の中央値は0万円の世の中ですよ。もしやりたい仕事があっても挑戦したら死が見えるわけです。仕事から帰ってきて残された数時間をかけて行動して全部無駄だったと判ったら精神的に死ぬわけです。

自己啓発家が「何故やらないのか理解できませんね」とかいったら「理解する気も行動も起こしてないやつが御託を抜かすな」って話です。理解とは共感できる段階まで自分の立場や状況を置き換えて突き詰めた先にあるもので「どうせこんなところでしょ?」って他人を舐めて考える人間の理解は理解ではなくストローマンである。

今でこそ嫌いですが前はこの自己啓発家ももうちょいカウンセリング風味で丁寧だったので珍しくよさげだなと思ったんですが、だいたい説教にはしっちゃうんですよね。貧乏人が金を稼げてしまうとイキってしまうのでやっぱり金が日常的に確保されてる状況って人のためですね。思想で解決できるか馬鹿!

マナー講師が武器商人なら、
自己啓発家は異星人です。
人でなしの異星人の他人を追い詰めるだけの「ありがたいお説教wwwwwwwwww」に啓発なんてされず、素直にエビデンスのある研究者が書いた本を見たら精神も追い詰められず能力も多少は身につくのでオススメです。

自分の見た中だとこの辺りは創作にも役立ったのとお説教や罵倒がなく事実ベースなので精神的にもいいですよ。