娯楽三昧

迷宮式娯楽三昧・全年齢版

まだ自己啓発家に消耗してるの? 自己啓発家の愚かさ早わかり解説

game-like.hatenablog.com

先日こんな記事を書いたんですが、それとは別に「おっ、自己啓発家のお馬鹿さが凝縮されてるな!」というサンプルを見つけたので、本日は自己啓発家の意識高い系お説教ポルノ感性という点をご紹介していきたいと思います。
これで貴方も自己啓発家に騙されない! 自己啓発家に消耗させられない!

というわけでこの動画。
うつ病ADHDの人間が見るときは心の準備をしてから見てください。
www.youtube.com

動画みたくね~! って人は同じ題材が記事になってます。
yomitai.jp


はい、これには自己啓発家のダメな部分がたっぷりです。凝縮されています。

専門家の真似事をする


中途半端に金銭的成功を収めた人間が必ずといっていいほどやることが専門家の真似事
今回の場合は精神科医です。
明かにうつ病、鬱屈として精神的に消耗している人間からの相談が上記の記事だったわけです。ネガティブになり、悪いように解釈してしまう人間に対して、この実業家はこう答えました。

この世にある全ての物事、全ての事象は多面的です。
一面的な物の見方や考え方ばかりしていては正しい判断や正しい認識を得ることが出来ません。

はい。

あたりめーーーーーだろ!!!!!


精神的に追い詰められてるんだから正しい判断できない状態異常になってるから苦しんでるんだろうが、お馬鹿!!!

自己啓発をする実業家、半端に社会的に成功した人間というのは学を軽視して(学校意味ないよ、とか言う)、自分が成果をあげられたという事実でもって、バイアスにがかった成功論を展開するのが趣味みたいなものです。
そして彼らが大好きなのは、他人に説教をすることです。

バイアスだらけの成功体験論

特に自己啓発家は多面的、別の側面から物を見るという詭弁紛いの言論が大好きです。
別の側面から物事を見てみましょう、という言葉はあの漫画のこのページですよ。

f:id:SEI_BU:20200422054712p:plainf:id:SEI_BU:20200422054715p:plain
闇金ウシジマくん

「だからなに?」でしかない。

もちろん、見方を変えれば「ピンチはチャンス」になる可能性は充分あります。ブラック企業で疲弊した人がその体験談を元に漫画にしたら? それはもう常人では考えつかないリアリティのものになることは可能でしょう。
世の中にそういった例は数多くあり、しかしそう宣う当事者たちが見落としている決定的な点が、
「ピンチをチャンスにした話がすごい! と受け入れられるのは、普通はそれができないからである」
ということです。

ピンチをチャンスに変えることが可能なら、見方を変えて逆転することが普通のことのなら、世の中はピンチを恐れたりしません。


ピンチはピンチ。


そういった思考ができない人間が、まあ自分に対してそうマインドセットするのはよいでしょう。当人の勝手ですし、楽観的に物事を見ることは成功を収めるのに必要な素養のひとつであるとは研究成果があります。
ですが、自己啓発家が邪悪なのは、悪意、あるいは「自分はこれで変われたから!」という善意で他人に提案してくることです。

ここが彼らの最も邪悪なところ。
相談と説教をはき違えているのです。

相手が判断能力のある人間なら「人それぞれだから」ですませられます。改めて考えて判断してみたり、自分に取り入れられそうなものを取捨選択したり、思考が動きます。
ですがうつ病や精神的なデバフがかかっている人間にはそれができません。
そもそも啓蒙活動は心の在り方を変えるもの。一方精神疾患は脳の症状を治すものです。水を褒めて水がよくなりますか? 水をよくするには浄水器に通せばいいんです。
が、自己啓発家は専門家の真似事をしてしまう自意識の持ち主なので、それがわかりません。それっぽいもの似てるもの、とにかく自分が関係ありそうという物事を武器として、病人相手にすら同じ論理を展開してしまうのです。

自己啓発家とは風俗で説教するおっさんである

みなさんメンタルクリニックには行ったことがありますか?
彼らが悩みを聞いたとき、どんな対応をするでしょうか。
まず間違いなく第一声は「大変でしたね」「がんばりましたね」です。

まず苦労してきた人間に共感し、労り、まず人生という舞台の外で倒れてる人を舞台の上に上がらせなおし、さあとはいえここから変わっていかなければならないですよね、と打ち合わせを始めるのがカウンセリングです。

精神的に参ってる人間は正常な判断能力ができない状態です。不眠症になりひとりで夜を過ごさねばならず、朝の活動ができなくだけで「社会から切り離された」「俺は生きてはいけない人間だ」「人間としておかしいのだ」と死すら考える(俺の事でした)ような人間に、「これこれこうした方が上手く行きますよ」といっても無駄なわけ。

溺れている人間に溺れない方法を教えても意味ないわけ。
自己啓発家はだいたい勘違いしているので、溺れている人間に溺れない方法を教えてしまうわけです。お金がない人間にお金は幸せじゃないよとか言っちゃうわけ。助けろよ!!!

うつ病になってる人間に「謹言を授けよう」と考えた人間は、このように共感をすっ飛ばして「それではいけません」と厳しいことを言う。たとえ後々の文章に正しいことがあるとしても(だいたいのことは多少の正しさと参考にできるものはあります)、相手に聞こえてない状態で、あるいは悪いように聞こえるフィルターがある状態でいっても暖簾に腕押し、糠に釘。
俺達はいま「生きるか死ぬか」の話をしている。「どう生きるか」の悩みはしてないわけ。

まるで風俗で「こんな生き方じゃ消耗しちゃうよ」とお説教するおじさんと同じですよね。
当人たちは他人のためにという自分に酔い、実際はお説教する自分で「気持ち良く」なっている。
そしてアカデミックを軽視した(無意識にでも)結果、彼らは平気で医者の領域を侵すのです。
なぜ精神科医に免許があるのかも考えず、あるいは理解できず、彼らの繊細な語り口の理由をリスペクトせず、ただ真似事として「否定から入る」というお説教、相手を支配する論法で話してしまう。

自己啓発家の正体とは?

こういった自己啓発家をなんと呼べばいいか?

無自覚な人殺しじゃないでしょうかね。




ちなみに参考記事にも研究成果的に正しいこともあるんですが、だからといって最低最悪であることに変わりは無いので、「でも正しいこともいってるし……」ともごもごするのはやめましょう。それこそ多面的に見ましょう。
正しいからといって、その人の罪が許されるわけではないし。
俺も今回例にした人の記事ふつうに愛読してますけど、ほんと、うん……自己啓発やビジネス論に凝り出すと「漫画家なのにコメンテーターとして出張っちゃう人」みたいなさもしさがでるので、うん……辛いっすね……。

こういう世に溢れた自己啓発を見るくらいなら、ほんと、せめて引用論文があるものを見た方が有意義ですね……(だからって情報の取捨選択にただしさがあるとも限らないので、同時にアンチテーマになる本も読むべきですが)

残酷すぎる成功法則  9割まちがえる「その常識」を科学する

残酷すぎる成功法則 9割まちがえる「その常識」を科学する

邦題はアレですけどこっち読む方がマシです。